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例えばね

さて、前回の続きです。


職場復帰に向けたリハビリを進めている夫です。

リハビリと言うのは急いだりいっぱいしたりして、
「頑張ればその分効果が出る」というのとは違います。
進度的にはゆっくりなんですね。
それでも、今の病院では今月いっぱいでリハビリ病棟が無くなると言う事で、
急ピッチで職場復帰に向けたリハビリをしてくれています。


夫は高次脳障害で記憶障害が残っています。
記憶障害というと「覚えられない」「聞いてもすぐ忘れる」と思いがちですが。
私も初めはそう思ってたんですが。
違うんですね。
記憶として頭の中には残ってるんです。
それを取りだす事が出来ないだけなんですね。

だから、すぐ忘れるからと言って
「夫のバカ」とか言っちゃーだめなんですね。
その記憶は取りだす事が出来ないだけで頭の中にはいつまでも残っているのです。




さて、仕事となると
何かと何かをしながら、情報を頭でまとめ、選択した一つだけの情報を取りだす、
というような働きが求められます。


例えば、

こないだ外泊で帰って来た夫のケータイに会社の人から電話がありました。
夫は会社の金庫のカギを持っていました。
長期入院ですので、一度返す事になっていたんです。
私が会社に届けるつもりだったのですが、
会社の人が日曜日にお見舞かたがた
病院まで取りに来てくれるということになっていたのです。

なので、土曜外泊で日曜日は時間厳守で病院に戻る予定でした。
そんな日曜日の午後、カギを取りに来ると言った人から電話があり
「予定が変わったので自宅に取りに行くから住所を教えてほしい」と言う事になったのです。

急に予定が変わったことで脳内はめまぐるしく働き
情報の変更とそれに伴う新しい情報の処理をしなければなりません。
それをしながら、電話で相手に正確な情報を伝えなければなりません。


それに夫の脳はついて行けないんです。

「住所?○○、○○、1の・・・・・えーっと何番だっけ」と住所枝番が分からなくなるんです。
(ちなみに「1」も間違いです)

が、わからないけど対処は出来ます。
郵便が置いてある場所に行き、郵便物で住所を確認しようとしたのです。
ここが大事なんですね。
誰でも苦手な部分があるはずです。
でもそれを補う工夫が誰にだって有るはずなんです。

夫の脳は多数情報の中で混乱しながらも
出来ない事をするための工夫が出来るようになってきています。

仕事というのは、間違っちゃいけませんよね。
職場復帰に向けてはこういう事が間違いなく出来るようなリハビリをしていきます。
そしていろんな事を経験させることも大きなリハビリになります。


今の病院では、早い段階から会社に電話して夫の仕事内容を確認していました。

そして先日、夫はリハビリの先生・ソーシャルワーカーとともに、
職場に行っています。
そこで夫の現状を伝え、
例えば最初は週に1~2回からの復帰、
出来ない部分についてのフォローがあるかどうかなどの話をしてくれます。
職場の雰囲気・同僚たちの様子などもリハビリの先生は観察したうえで
今後のリハビリに生かして行きます。

こういう病気になった人は元の職場に戻れない事も多いんですね。
元の職場に戻れても元の仕事(ポスト)に戻れるとは限らないのです。


会社では夫に対して、
例えば「自宅でパソコン入力だけならできるんじゃない?」と
自宅で出来る内容の提案もあったようで、
さらに社長にも「ゆっくり治せばいい」と言ってもらえ、と
非常に恵まれた環境が用意されています。

感謝しなければなりません。
ここで頑張らなければ今度は本気に痛いバチが当たります。

会社へ行く前の日のリハビリの時間に病院へ行ったら、
「明日会社へ行く」相談をしていました。
「楽しみだねぇ」というと、「けっ」と言うような顔で否定しました。

そして会社へ行った日、夫から電話があったんですが、
その声は明らかに嬉しそうです。
そらそうですよ、何年も一緒に仕事をしてきた仲間ですもん。
そんなの、私は行く前の日からわかっていますとも。


あとからリハビリの先生・ソーシャルワーカーに聞いた所によると
上記のように会社では高次脳障害の夫の受け入れ態勢もばっちりですし
会社の方に聞いた所では、
笑顔で
「今すぐにでも会社に戻れる」気満々で
「名残惜しそうに帰って行った」
ということでしたよ。




この会社に行ったことを踏まえて
新たに職場復帰リハビリのプログラムを組直し、取り組んでいます。



また買いもののリハビリというのもあるようで、
外に行ける服一式を病院に置いてあります。



そんな事が今行われています。


もう一回くらい続けちゃおうかな。


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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

  1. 2013/12/12(木) 07:02:32|
  2. 家族
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

こんばんわ、いつも陰ながら応援しています。
実家のパピヨンも元気です、おじいちゃんになりましたが。今年で12歳ですから^_^
旦那さんのお話も勉強になります。つらい時間をよく耐えて頑張っていらっしゃるなあ、、、と。
安い言葉しか思いつかず、何と声をかけたらいいかわからないのですがいつも見守っています。
経過、かいてくれないと気になります。

これからも、ゆったり、あせらず更新お願いします。
更新ないと心配しちゃいます。

では。またよかったらコメントさせてください。
kuroさんもお子さんたちもワンコたちもお身体に気をつけて。
  1. 2013/12/12(木) 23:30:17 |
  2. URL |
  3. APOLO #-
  4. [ 編集]

APOLO さん

コメントありがとうございます。

APOLOさんみたいにおっしゃってくれる方がいらして
驚くとともにありがたく思っています。
夫に感謝せよとアップしたけど、
私も「感謝せよ」ですね(笑)

12歳ですか、ディアやアイラの1歳お兄ちゃんですね。
ディアは病気なので「年より」の雰囲気漂いますが
アイラはまだまだ元気です。
元気で居てくれるのが一番の飼い主孝行ですよね。
  1. 2013/12/13(金) 07:11:13 |
  2. URL |
  3. kuro #-
  4. [ 編集]

旦那さんの会社は良い会社ですねー。
着実に一歩ずつ復帰に向けて階段を
登ってらっしゃいますね。
ここは旦那さんの踏ん張りどころ。
ガンバレー!
  1. 2013/12/14(土) 21:51:29 |
  2. URL |
  3. チョビのお姉さん #-
  4. [ 編集]

チョビのお姉さんさん

そうなの。
リハビリの先生も「いい会社ですねー」って言ったんだって。
恵まれてるわー。
  1. 2013/12/15(日) 00:05:30 |
  2. URL |
  3. kuro #-
  4. [ 編集]

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